平成23年交野市一般会計予算特別委員会が3月14日(月)〜17日(木)開催されました。
【平成23年度予算】 |
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総予算 |
355億5千579万0千円 |
(前年比 92.5%) |
(内訳) |
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一般会計 |
213億1千181万3千円 |
(前年比 90.8%) |
国民健康保険特別会計 |
74億7千638万0千円 |
(前年比 100.1%) |
下水道事業特別会計 |
17億7千104万6千円 |
(前年比 119.9%) |
介護保険特別会計 |
40億7千051万2千円 |
(前年比 103.5%) |
公共用地先行取得事業特別会計 |
1億7千606万4千円 |
(前年比 12.3%) |
後期高齢者医療特別会計 |
7億4千997万5千円 |
(前年比 106.2%) |
◇一般会計減額の主な理由
・公債費が約31億円減。借換債が大幅減
・扶助費が約5億円増。(子ども手当ての増額)
・普通建設事業費が約7億円増
経常収支比率は103.9%(前年より1.1%改善)
≪経常収支比率とは≫
◇国民健康保険特別会計増額の主な理由
・一般被保険者が前年に比べ150人増加の見込み
◇下水道事業特別会計増額の主な理由
・借換債約3億円の増加
◇介護保険特別会計増額の主な理由
・保険給付費約1億円増加
◇公共用地先行取得事業特別会計減額の主な理由
・市土地開発公社からの用地買収費用の皆減
◇後期高齢者医療特別会計の主な増額理由
・75歳以上の対象者増加
また、予算特別委員会初日には土地開発公社からの買取用地や第二京阪国道の高架下利用状況について視察を行いました。
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東倉治の空き地。H23年度に交野市が土地開発公社より多目的広場整備用地として購入予定。 |
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青山地区の第二京阪国道高架下、今後は資材置き場として活用予定。 |
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私部南地区の第二京阪国道高架下、今後はちびっ子広場として活用予定。
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予算特別委員会の最終日の討論では、市民かがやきクラブを代表し賛成討論を行いました。また、採決では賛成多数で可決されました。最終的には、3月28日(月)の本会議で採決が行われ、可決される見通しです。
私の賛成討論は次の通りです。
平成23年3月17日
市民かがやきクラブ
野口陽輔 |
平成23年度交野市一般会計予算 予算特別委員会 討論 |
平成23年度交野市一般会計予算について、市民かがやきクラブを代表し賛成討論をさせていただきます。
去る3月11日に発生しました東北・関東大震災において多くの皆様が被害にあわれたことに対し、あらためてお見舞いを申し上げますとともに、防災の重要性を再認識させられた次第です。また、経済的なダメージも大きく、株価の暴落はリーマンショック直後の値まで下落し、円相場においても急激な円高に向かっており、今後の景気の行方がますます不透明になってまいりました。
そのような中で、交野市は来年度、市制40周年やみんなの“かたの”基本構想のスタートなど様々な面で、スタートの年を迎えます。
私ども市民かがやきクラブは、このような背景を踏まえ、これからの交野市を見据えた様々な質問、意見をさせていただきました。
大きな一つ目は第二次財政健全化計画との整合性です。
市長は、これからのまちづくりには教育環境の整備が重要ということで、国の活性化策を活用し、小中学校の普通教室のエアコン設置を実施されるなど、思い切った政策を打ち出されました。このことは、我々の会派も以前から強く要望しており、今回、そのことが実現されることは、大きく評価すべきところであります。しかしながら、昨年より実施されてます第二次財政健全化計画には、そのことは計画化されておらず、計画そのものの進捗が懸念されるところであります。また、補助金の見直しについても未だ実施の目処がたっておりません。同時に補助対象の公正性や公平性を保つための基準を明確にする必要があります。今後は、第二次財政健全化計画の進捗状況を定期的にお示しいただき、中間総括及び以降の計画を提案していただきますようお願いをいたします。
二つ目は安全安心なまちづくりについての取り組みです。
冒頭に、防災の重要性について述べましたが、今一度、交野市として、平常時にやるべきこと、有事にやるべきこと、市としてやるべきこと、市民にお願いすべきことなど、総点検されますことを要望します。また、有事において大きな力を発揮していただかないといけないのは、自主防災組織です。情報の収集・伝達方法や訓練などはもちろんのこと、救出救護時の資器材の整備などは、市が前面に立って初期の導入を行うべきではないかと考えます。平成23年度予算が確定する前に、マグニチュード9.0という未曾有の大地震が起こりました。その観点から見て、今回の予算案はこれで良いのだろうか、という思いがあります。その意味で、追加的措置を要望いたしたいと思います。
また、小学校の登下校の問題についてですが、この3月をもって交通専従員が全て廃止されます。今回の廃止にあたっては、PTAをはじめとする地域の皆様方への説明が大きく遅れたために、現場において大きな混乱を招く結果となりました。強く反省を求めるものです。今後、当面は小学校の登下校の安全確保に向けての確認を行い、廃止にあたっての見届け責任を果たされますよう強く要望いたします。
三つ目は、これからのまちづくりについてです。
昨年12月にみんなの“かたの”基本構想が可決されました。また、来年度は市制40周年を迎えます。しかしながら、そのことが予算面で見ることができませんでした。経常収支比率が100%を超える交野市において、なかなか重点的な特徴ある予算編成は難しいと思いますが、40周年記念事業については、通常は1年前から組織を編成して準備をすすめるべきであり、準備のスタートの遅れが、今回の予算委員会での充分な審議ができなかった結果につながりました。40周年記念事業については、財政面では厳しい交野市において、大きな投資は難しいと考えますが、交野らしい、交野サイズの、市民の衆知による、10年後20年後と将来に渡って役に立つ継続性のある事業を実施されることを期待いたします。そして、その事業が交野の活性化や観光行政に寄与するものであることを要望いたします。
最後に、
今回の予算審議は、これまでの事務事業予算説明書が実施計画書と言った形で配布されました。各部・課の取り組みが書かれておりますが、あわせて、来年度、各組織責任者がどれだけ自分の仕事に思いを持って進めていくかを書いたもののようにも見えます。そういった面では、組織責任者の考えがよく理解できる様式になっており良かった訳ですが、しかしながら書かれている内容は抽象的な言葉ばかりで具体性がなく、向上心が感じられませんでした。平成23年度の市長の施政方針に基づいて、この1年間に何をするのかが明確に書かれていればもっと良かったと思います。民間企業で言えば、それぞれの組織で、この一年間の仕事の新商品は何なのか、チャレンジ目標は何なのかを具体的に組織責任者が打ち出します。私はそこにそれぞれの組織の発展があり、結果的に企業の発展につながり、また、人の育ちもあると思います。行政にも同じことが言えるのではないでしょうか。縦割り行政の問題点について、一般質問でも指摘してきました。部局を横断した事業が、市民にとってわかりやすいものであるように、組織、人事を再編しようとしていることを注視したいと考えます。同時に今後の組織改革、人事改革に強く期待申し上げます。
以上その他にも、市営住宅の課題、観光事業の課題、自殺者対策など様々な課題の提示と提案をさせていただきましたが、平成23年度一般会計予算の執行にあたっては、特に留意して、課題の解決に向け、努力することを期待し、市民かがやきクラブの討論とさせていただきます。 |
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野口陽輔 |
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